2026年10月7日(日本時間8日)、米ジョージア州アトランタ・トゥルイストパーク
ロサンゼルス・ドジャース 4 – 1 アトランタ・ブレーブス
5年ぶり「4番」で挑んだ大谷翔平:無安打も足で魅せた執念と今PS初盗塁
- 試合成績:3打数無安打、1四球、1盗塁、1得点
- 記録:エンゼルス時代の2021年5月23日以来、5年ぶりとなる「4番・DH」でフル出場
- ポストシーズン成績:打率.154(13打数2安打、長打ゼロ)
地区シリーズ突破をかけた重要な一戦で、デーブ・ロバーツ監督は打撃不振が続く大谷を「4番」に配置するテコ入れを図った。前日までの状態が上がらない中、大谷はこの大一番でも執念のプレーでチームの勝利に貢献した。
二回表の第1打席、今季7勝を誇る相手先発右腕マーリーに対し、打席前まで通算12打数1安打と苦手としていたが、カウント3-1から外角スプリットを冷静に見極めて四球で出塁。続く5番テオスカー・ヘルナンデスが空振り三振に倒れるも、一塁走者だった大谷が果敢にスタートを切り、今ポストシーズン初となる盗塁(二盗)を成功させた。さらに捕手の悪送球が絡む間に一気に三塁へ進み、続くマックス・マンシーの遊撃への飛球による相手失策を誘発。泥臭く同点のホームを踏み、貴重な先制点・同点劇の演出主役となった。
その後、四回1死の第2打席は内角高めの95.5マイル(約153.7キロ)の直球に空振り三振。七回先頭の第3打席は初球の外角低めスプリットを引っかけて二ゴロに倒れ、打った直後には思わず下を向く悔しい表情も見せた。八回2死の第4打席も左腕リーの外角低めスライダーに泳ぎながら右手一本で右翼へ運んだが、惜しくも右飛となった。快音こそ響かなかったものの、チームの勝利を最優先に泥臭く役割を全うした。
緊迫の投手戦を制した試合全体の流れと勝負を決めた終盤の猛攻
- 試合結果:ドジャース 4 – 1 ブレーブス(対戦成績3勝1敗で地区シリーズ突破)
- 勝ち投手:救援陣の粘り強いリレー、セーブ:ディアス(2試合連続)
- 次の対戦:11日(日本時間12日)から始まるリーグ優勝決定シリーズでブルワーズと対戦
初回に先制を許す苦しい立ち上がりから中盤の我慢比べへ
試合は初回、ドジャースの先発グラスノーが2死三塁の場面で暴投を犯し、ブレーブスに思わぬ形で1点を先制される苦しい展開となった。しかし、エース級のポテンシャルを持つグラスノーがその後のピンチを最少失点で切り抜け、五回途中まで粘りの投球を展開。五回2死一、二塁のピンチで登板した2番手の左腕ベシアが、リーグ3位の41本塁打を誇る強打者オルソンを二ゴロに打ち取り、追加点を許さずに試合の流れを引き渡さなかった。
七回に打線がつながり一挙逆転に成功
1-1の同点で迎えた七回表、ドジャース打線がついに目覚めた。この回先頭の大谷が二ゴロに倒れた後、テオスカー・ヘルナンデスが右前打を放ってチャンスメイク。ここでブレーブス先発のマーリーをマウンドから引きずり下ろすと、2番手の右腕フエンテスから代打攻勢なども絡めて連続四球を選び、2死満塁と一打逆転の絶好機を演出。最後は3番手右腕スアレスから9番のパヘスが中前へ執念の2点適時打を放ち、3-1と試合をひっくり返した。
マンシーの豪快な一発と完璧なリレーで締めくくり
さらに九回表、6番のマックス・マンシーがブレーブスの守護神ライト右腕イグレシアスから、今ポストシーズン自身3本目となる豪快なソロホームランを右翼席へ叩き込み、4-1とリードを大きく広げた。その裏は、前日に続いてマウンドに上がった右腕ディアスが三者凡堂の完璧な投球で締めくくり、2試合連続のセーブをマーク。投打がかみ合ったドジャースが敵地で連勝を飾り、3年連続のリーグ優勝決定シリーズ進出を確定させた。
地区優勝時はIL不在…大谷翔平が「最高です!」と叫んだ今季初のシャンパンファイト
- 歓喜の輪:負傷者リスト(IL)入りしていた地区優勝時には参加できなかったため、大谷にとって今季初のシャンパンファイト
- 監督のスピーチ:「まだ仕事は終わってない。あと8勝だ」
試合終了後のクラブハウスは、歓喜の美酒に酔いしれる選手たちの熱気で包まれた。選手たちはグレーの「TAKE October」と記された特別仕様のTシャツとキャップを身にまとい、ゴーグルを完全に装着して気合十分で突入。
地区優勝決定時は負傷者リスト(IL)に入っており祝勝会に参加できなかった大谷にとって、今季初となる待望のシャンパンファイトとなった。ゴーグル姿の大谷は、同僚のグラスノーやチームメイトたちに向けて容赦なくシャンパンの泡を浴びせかけ、満面の笑みで「最高ですね!」と絶叫。苦しい打撃不振のプレッシャーをすべて吹き飛ばすように、チームメイトと抱き合いながら無邪気な少年のような笑顔で喜びを分かち合った。
祝勝会の途中では、ロハスが「みんな素晴らしい仕事だった」とチームを称え、続いてデーブ・ロバーツ監督がナインの前に立って引き締まった表情でスピーチを行った。 「まだ仕事は終わっていない。頂点まであと8勝だ。絶対に集中を切らすな、ここからは全員の力が必要になる」とナインにゲキを飛ばし、ナ-リーグ球団史上初となるワールドシリーズ3連覇へ向けて気を引き締めた。ベッツやキケらの名前を挙げてその奮闘をたたえた後、全員で声を合わせてグラスを合わせ、盛大に美酒を酌み交わした。
3年連続世界一へ、次なる舞台・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)へ
ナ・リーグ西地区を制した王者のドジャースは、これで頂点まで残す勝利数を「8」とした。11日(日本時間12日)から始まるリーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)では、中地区を制した勝率1位の強豪・ブルワーズと対戦する。
レギュラーシーズン終盤からの主軸の故障や打撃の波など、決して平坦な道のりではないものの、それを補って余りある投手陣の厚み、山本由伸の圧倒的な投球、そしてチーム全体の勝負強さが噛み合っている。調子を上げつつある大谷翔平が次ステージでどのような爆発を見せるのか、そして「あと8勝」の頂点へ向けて、王者の挑戦はさらに熱を帯びて加速していく。

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