📰 二刀流の歴史的偉業に迫る影?「最優秀アスリート」選外に広がる不満の声
野球界におけるドジャース・大谷翔平選手の偉業は、もはや説明不要です。投打の二刀流に復帰し、自己最多となる55本塁打を記録するなど、前人未到の活躍を披露。結果として、MLBでの最高の栄誉であるリーグMVPを満票で獲得するという歴史的な快挙を達成しました。
しかし、その圧倒的な成績をもってしても、米老舗雑誌『TIME』が選出する**「今年の最優秀アスリート」**の栄冠は、大谷選手のもとには届きませんでした。選ばれたのは、女子バスケットボール(WNBA)のラスベガス・エーシズに所属するエイジャ・ウィルソン選手です。
この選出結果が発表されるや否や、SNSなどでは多くのファンから**「これはクレイジーだ」「ショウヘイが奪われた(snubbed)」**といった強い不満の声が噴出。野球界での評価と、社会的な総合評価の間に生じた大きなギャップは、一体何を示しているのでしょうか。
本稿では、この「選外」の結果がもたらした議論と、その背景にあると考えられる選考側の視点や、アメリカのスポーツ文化の構造的な要因について、深く掘り下げて解説します。
TIME誌「最優秀アスリート」選外の事実
まず、今回問題となっている事実を簡潔に整理します。
- 対象選手と結果:
- 選出者: エイジャ・ウィルソン選手(WNBA)。史上最多となる4度目のWNBA MVPを獲得した女子バスケットボール界のスター。
- 大谷選手の成績: 投打二刀流に復帰し、自己最多の55本塁打を記録。3年連続4度目の満票MVP(ア・リーグ)を受賞。
- 過去の傾向:
- 昨季(前年)も大谷選手は選外となり、女子バスケットボールのケイトリン・クラーク選手が選出された。
- 野球界で直近の受賞者は、2022年のアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)。
- 米国出身以外の人物で選出されたのは、2023年に米国でプレーするリオネル・メッシ選手のみである、という指摘がある。
🧐 満票MVPをもってしても届かない「TIME誌最優秀アスリート」の選考基準とは
MLBのMVPが純粋な野球の成績と貢献度を評価するのに対し、『TIME』誌の「最優秀アスリート」は、その選考基準が大きく異なります。この賞は単に「最も優れた成績を残した選手」を選ぶだけでなく、**「社会的な影響力」「文化的意義」「その年最も話題を呼んだストーリー性」**といった要素を強く重視する傾向にあります。
この社会性の重視こそが、大谷選手の選外につながった複合的な要因であると考えられます。SNSやコメント欄に寄せられたファンの声や、有識者の意見を基に、その背景にある論点を分析します。
論点1:アメリカ国内の競技人気の差が影響している可能性
一部のファンからは、「アメリカは野球よりバスケやアメフトの方が人気だし、スポーツ自体の人気度も反映する仕組みなんだろう」という指摘が出ています。
- 野球人気 vs. 他競技: 確かにアメリカ国内において、野球(MLB)は依然としてトップリーグの一つですが、近年はアメリカンフットボール(NFL)やプロバスケットボール(NBA)、そして大学バスケットボール(NCAA)が、視聴率や社会的な話題性の面で大きな影響力を持つ傾向があります。
- バスケットボール界のスター選出: 選ばれたエイジャ・ウィルソン選手は女子バスケットボール界のスターであり、この分野の話題性が重視された可能性があります。野球界で圧倒的でも、国内におけるスポーツ全体の話題性で、他競技に一日の長があったと見ることもできます。
論点2:伝統と国粋主義?米国出身者以外への高いハードル
「米国出身以外の人物で初選出されたのは、2023年に米国でプレーするリオネル・メッシだけ」という情報からも読み取れるように、この賞は創刊当初からの歴史的背景から、米国国内の出来事や米国出身の選手を優先する、保守的・国粋主義的な傾向が指摘されています。
- 国際性の壁: 大谷選手は「米国出身以外の選手」として、MLBで最も活躍しているにもかかわらず、メッシ選手(2023年)のように、その年アメリカ社会に強烈なインパクトを与えるストーリー(メッシ選手の場合はMLS移籍とW杯優勝後のフィーバー)がなければ、選出が難しいという構造がある可能性があります。
論点3:社会的な公平性(ジェンダーバランス)への配慮
「こういう賞にも男女平等的な忖度があるんでしょうね」という意見も、重要な視点です。
- 女性アスリートの活躍の評価: 近年の米国の社会的なムーブメントにおいて、女性アスリートの活躍や、彼女たちが発信するメッセージ、社会的なモデルとしての側面を評価し、スポットを当てることは非常に重要な要素となっています。
- 連続する女子バスケ選手の選出: 昨季のケイトリン・クラーク選手に続き、今季もエイジャ・ウィルソン選手が選出された事実は、選考委員会が意図的に女性アスリートの功績や社会的な影響力を高く評価しようとする意思の表れであると推測できます。
🚀 「奪われた」という異論が逆説的に示す大谷の凄さ
これらの構造的な要因が重なり、大谷選手は惜しくも選出を逃したと考えられます。しかし、この結果に対してアメリカ人ファンからも**「これはクレイジーだ」「オオタニよりいいシーズンだったのか?本気で言ってんのか?」**という異論が噴出している事実は、逆説的に大谷選手の偉業がいかに規格外であったかを証明しています。
- アメリカ人をも納得させられない結果: 競技人気や社会的な配慮といった「野球以外の要素」が選考に影響したとしても、その結果に母国のファンが「大谷が明らかに年間最優秀アスリートだ」と強く反発するほど、大谷選手が成し遂げた二刀流のシーズンは、スポーツの枠を超えた歴史的なものであったということです。
まとめと展望:大谷翔平は「賞を追わない」純粋な野球人
今回の選外という結果に対し、一部のファンからは「大谷は純粋な野球人であり、このような賞がどうだこうだという次元にいない」という意見や、「MLBでのドジャースとWBCでの侍ジャパンの勝利にしか関心がない彼にとって、マスコミが決める賞などはどうでも良いはず」という指摘も見られます。
大谷選手自身は、マスコミや外部の評価よりも、グラウンドでのパフォーマンスに一意専心している姿勢こそが、彼の魅力であり、その結果として満票MVPという最高の栄誉を掴んでいます。
『TIME』誌の最優秀アスリートの選出は、アメリカのスポーツ文化や社会的な価値観が複雑に絡み合った結果であり、大谷選手の偉大さが否定されるものでは決してありません。むしろ、アメリカ人が自国の雑誌の選考に異論を唱えるほど、大谷翔平というアスリートの価値が世界的に浸透している証拠と言えるでしょう。
彼の栄光ある野球人生はまだ続きます。今後も二刀流の活躍を続け、投打の貢献度を示すWARを積み重ねていけば、競技の枠や国籍の壁を打ち破り、この「最優秀アスリート」の栄誉を掴む日は必ず来ると確信できます。


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