試合概要
2025年7月26日(現地時間)/フェンウェイ・パーク(ボストン)
レッドソックス 4-2 ドジャース
一発で魅せた翔平、大砲の一撃も勝利には届かず
- 初回の第1打席でセンターへの先制ソロホームラン(今季第38号)
- 試合を通じて4打数1安打(HR)、2三振、打点1
- 最近7試合で6本塁打と量産体制ながら、三振も14と波も目立つ
初回、レッドソックスの先発ガレット・クロシェが投じた内角寄りの速球を、大谷翔平は逃さなかった。打球は美しい放物線を描いてセンターバックスクリーンに飛び込み、先制のソロホームラン。今季38号、そして7試合で6本目という驚異的なペースでスタンドインさせた一発だった。
この一撃でドジャースは好スタートを切ったかに見えたが、その後の打席では対応に苦しんだ。第2打席、第3打席はいずれも三振。特に5回の第3打席では、チェンジアップにタイミングを崩される形で空振り三振に倒れ、調子の波も垣間見える内容だった。
第4打席ではしぶとく食らいついたが、痛烈な当たりは野手の正面。合計4打数1安打に終わり、初回の豪快な一発以外に貢献を加えることはできなかった。
それでも今季の成績は、打率.319、本塁打38、打点91と依然としてMVP級の数字を維持している。三振数が増加傾向にあるとはいえ、決定力のある一打と存在感はチームの中心であり続けている。
⚾ 現在のMLB本塁打リーダー(2025年7月時点)
順位 | 選手 | チーム | 本塁打 |
---|---|---|---|
1 | Cal Raleigh(マリナーズ、捕手) | シアトル | 40本 |
2 | Shohei Ohtani(ドジャース、DH) | ロサンゼルス | 38本 |
3 | Aaron Judge(ヤンキース、RF) | NYヤンキース | 37本 |
4T | Eugenio Suárez(ダイヤモンドバックス、3B) | アリゾナ | 36本 |
4T | Kyle Schwarber(フィリーズ、DH) | フィラデルフィア | 36本 |
🔍 詳細な背景と注目ポイント
Cal Raleigh が40本でメジャー最多。本塁打王争いのトップであり、捕手かつスイッチヒッターとしてこの数字は前代未聞の快挙。7月26日の本塁打で記録更新を達成しました
Shohei Ohtani はロサンゼルス・ドジャース所属で38本塁打。MLB全体で2位に位置し、ナショナルリーグでは1位。本塁打王争いでトップを狙える好位置にいます(現在NLリーダー)
Aaron Judge は37本塁打でRookieに次ぐ全体3位。今季もALトップクラスのパワーを見せています
Eugenio Suárez と Kyle Schwarber がともに36本で並んでおり、追撃グループに位置しています。Suárezは直近6月以降に20本塁打超のペースで急成長中
レッドソックスの反撃劇 クロシェとデュランの躍動が光る
- 初回にドジャースが大谷・テオスカーの連続弾で2点先制
- 直後の2回、レッドソックスがデュランの2点三塁打で同点、さらに犠牲フライで逆転
- 5回にはロマン・アンソニーが追加点となる適時打
- レ軍先発クロシェが6回2失点10奪三振の快投
- チャップマンが9回を締め、レッドソックスが逃げ切り勝利
ドジャースは初回、大谷翔平のソロ弾に続いて、テオスカー・ヘルナンデスもバックスクリーン左に飛び込む2者連続本塁打で2点を先制。フェンウェイ・パークは一気に敵地ながらドジャース色に染まった。
しかし、その興奮も束の間。2回裏、レッドソックスの1番ジャレン・デュランが走者を2人置いて右翼線にタイムリートリプルを放ち、たちまち試合を振り出しに戻した。さらにアブラハム・トロの浅いライトフライでもデュランは俊足を飛ばしてタッチアップに成功、あっさりと逆転に成功する。
5回には若手ロマン・アンソニーがセンターオーバーの二塁打を放ち、4点目を加点。ベテランと若手が融合した打線の勢いに、ドジャース先発クレイトン・カーショウは苦しみ、5回途中4失点で降板を余儀なくされた。
対するレッドソックス先発クロシェは、初回に連続被弾こそしたものの、その後はドジャース打線を翻弄。最速99マイルの直球とスライダーのコンビネーションで6回を10奪三振に抑え、試合を作った。
9回にはアロルディス・チャップマンが登板。三者凡退に抑えて18セーブ目を挙げ、ボストンファンに大歓声をもたらした。
まとめ:大谷の一撃は光るも、チームは連勝ならず
大谷翔平の38号先制弾はまさに豪快そのものだったが、試合の流れを完全に変えるには至らなかった。ドジャースは打線が沈黙し、投手陣も逆転を止められず。今季終盤に向けて好調を維持しているとはいえ、こうした僅差の敗戦はポストシーズンを見据える上での課題として残る。
それでも、大谷が見せた一振りはチームの士気を高めるものであり、次戦以降への期待を抱かせるに十分だった。
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