【試合概要】
- 試合日時: 2025年9月23日(日本時間24日)
- 対戦相手: アリゾナ・ダイヤモンドバックス
- 試合結果: ドジャース 4 – 5 ダイヤモンドバックス(サヨナラ負け)
大谷翔平、圧巻の復帰登板も報われず
大谷翔平選手の今シーズン2度目の先発登板は、まさに圧巻の一言でした。6回91球を投げ、被安打5、無失点、8奪三振と完璧なパフォーマンスを披露。特に、初回と2回を三者凡退に抑え、4回までに8つの三振を奪うなど、序盤からダイヤモンドバックス打線を圧倒しました。
打席では、投手出場のため指名打者を解除し、1番打者として出場。3打数無安打1四球という結果でした。しかし、この試合での最大の功績は、間違いなく投手としての内容でした。今シーズン最長となる6イニングを投げ、球速は最速101マイル(約162.9キロ)を計測するなど、トミー・ジョン手術からの完全復活を印象づけるピッチングでした。
勝利を逃した大谷、ブルペン崩壊の悪夢再び
大谷選手が6回を投げ終え、4点リードという状況でマウンドを降りた後、ドジャースの悪夢が始まりました。7回にはジャック・ドレイヤーとエドガルド・ヘンリケスが合計3点を献上し、点差はわずか1点に。さらに、9回にはクローザーのタナー・スコットがサヨナラ打を打たれてしまい、4-5で逆転サヨナラ負けを喫しました。
この結果、大谷選手の今シーズン2勝目は消滅。チームはポストシーズン進出を決めているものの、地区優勝争いでパドレスに1.5ゲーム差に迫られる痛い敗戦となりました。
勝利を確信させたドジャースの猛攻と、その直後に訪れた悪夢
【試合の流れまとめ】
- ドジャースの得点:
- 3回表:フレディ・フリーマンのタイムリーヒットで先制。
- 7回表:マックス・マンシーのソロホームラン、テーラー・ドイルのタイムリーヒットなどで3点を追加。
- ダイヤモンドバックスの反撃:
- 7回裏:ブルペン陣から3点を奪い、1点差に迫る。
- 9回裏:サヨナラ勝ち。
【詳細な試合展開】
この試合は、序盤からドジャースが主導権を握る展開となりました。先発の大谷翔平選手が完璧なピッチングを見せ、ダイヤモンドバックス打線を寄せ付けませんでした。
試合が動いたのは3回でした。ドジャースはフリーマンのタイムリーで待望の先制点を挙げます。その後も大谷選手の好投は続き、相手に得点を与えません。
そして7回、大谷選手が降板した直後、ドジャース打線が爆発しました。マンシーのソロホームラン、ドイルのタイムリーヒットなどで、一気に4対0とリードを広げ、大谷選手の勝利を確信させる展開となりました。
しかし、その裏、ドジャースのブルペン陣がまさかの崩壊を見せます。ジャック・ドレイヤーとエドガルド・ヘンリケスが合計3失点を喫し、点差はわずか1点に。さらに9回、クローザーのタナー・スコットがマウンドに上がると、ダイヤモンドバックス打線が牙を剥きます。先頭打者からの連打で同点に追いつかれ、最後はサヨナラヒットを打たれ、4対5で痛恨の逆転負けを喫しました。
大谷選手が完璧なピッチングで作り上げた4点のリードを、ブルペン陣が守り切れなかったという、ドジャースファンにとって非常に苦い敗戦となりました。
信頼を失うブルペン陣、ロバーツ監督の苦悩とファンの反応
試合後、デーブ・ロバーツ監督はブルペン陣の不調について言及。「タナー(スコット)は、セーブ失敗が10回目だ」と、特定の選手名を挙げて苦言を呈しました。また、「失敗を恐れている」と、リリーフ陣のメンタル面にも触れ、この問題が技術的なものだけでなく、精神的な側面も大きいことを示唆しました。
このブルペン崩壊は、ファンや世間からも大きな批判を浴びています。SNS上では「大谷の好投が台無し」「ブルペン陣をどうにかしてくれ」「このままだとポストシーズンが不安だ」といった声が多数見受けられます。また、米メディアでもドジャースのリリーフ陣が今季26回のセーブ失敗を記録しており、これがなければメジャー最高勝率だったというデータが報じられるなど、その深刻さが浮き彫りになっています。
MLBにおける大谷翔平の投手としての評価
大谷翔平選手は、メジャーリーグ全体で見ても、投手として最高峰の評価を受けています。トミー・ジョン手術からの復帰後も、最速101マイルの速球やキレのあるスプリット、スライダーを操り、打者をねじ伏せるピッチングは健在です。
専門家や元選手からは「彼は今も球界屈指の投手」「どれだけ彼が優れているか、みんな忘れかけている」といった声が聞かれます。投手としてのスタッツ(成績)を見ても、2023年には規定投球回をクリアし、防御率2.33、奪三振率11.87でリーグ1位を記録するなど、誰もが認めるトップクラスの先発投手です。
今回の登板でも、その圧倒的な実力を改めて証明しました。しかし、どれだけ好投しても勝ち星がつかない現状は、大谷選手自身にとっても、そしてファンにとっても、大きな課題として重くのしかかっています。
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