全米野球記者協会(BBWAA)が選出するMLBのシーズン最優秀選手(MVP)が発表され、ドジャースの大谷翔平選手(30)が2年連続3度目のMVPを受賞しました。大谷は今シーズン54本塁打、59盗塁の「50-50」を達成し、圧倒的な成績でナ・リーグ本塁打王にも輝きました。
そして今回の受賞で大谷選手は「DH史上初MVP」「史上初の3度目の満票受賞」というW記録を達成。ア・リーグで2度、ナ・リーグで1度満票を獲得しましたが、実は二度目の時点で史上初。自分で自分の記録を更新しました。
さらに58年ぶり史上2人目のア・ナ両リーグでのMVP受賞も。(1人目は1966年オリオールズのフランク・ロビンソン選手)
MVPについて「チームメイトがいなかったら、この賞を受け取ることはできなかったでしょう」とインタビューで語っています。
今シーズン、大谷はエンゼルスからドジャースに移籍し、右肘手術の影響で打者に専念しました。159試合に出場し、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁を記録。史上初の「50-50」を達成し、本塁打と打点の2冠にも輝きました。両リーグで2年連続の本塁打王は史上初で、打点王は日本人選手としても初めての快挙です。
打率は首位打者のアラエス(パドレス)にわずか4厘差でリーグ2位、59盗塁はデラクルス(レッズ)に次いでリーグ2位の成績でした。その他にも、OPS1.036、出塁率.390、長打率.646、134得点など、圧倒的な成績を残しました。
■ナ・リーグ投票上位5
1位 大谷(ドジャース)420点(1位票30)
2位 リンドーア(メッツ)263点(2位票23、3位票7)
3位 マルテ(Dバックス)229点(2位票5、3位票13など)
4位 オズナ(ブレーブス)134点(2位票1、3位票6など)
5位 コントレラス(ブルワーズ)132点(3位票3など)
■ア・リーグ投票上位5
1位 ジャッジ(ヤンキース)420点(1位票30)
2位 ウィットJr.(ロイヤルズ)270点(2位票30)
3位 ソト(ヤンキース)229点(3位票21など)
4位 ヘンダーソン(オリオールズ)208点(3位票6など)
5位 ラミレス(ガーディアンズ)184点(3位票3など)
なおMVP3回は歴代タイ2位。2位は11人いて、1位はバリー・ボンズ選手の7回とかなり大きな壁となっています。
ナ・リーグMVPの最終候補には、大谷の他にメッツのリンドア、ダイヤモンドバックスのマルテが名を連ねましたが、大谷の打撃成績が突出していました。特にMVP選考で重要視されるWAR(勝利への貢献度)では、大谷が9.2、リンドアが7.0、マルテが6.8と、大谷が圧倒的な評価を受けました。
やはり世間ではDHでの初MVPが驚きのようです。WARで見れば順当ですが、DHは打撃のみなので記録を出しやすい、守備に貢献していないなどマイナス印象も多いと言われてた中での受賞。大きな貢献や記録を出してWARもトップと文句のつけようがない結果がDHでも満票になったのでしょう。
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