試合概要
2025年8月17日(現地時間)、ドジャー・スタジアムにて行われたロサンゼルス・ドジャース対サンディエゴ・パドレス戦は、ドジャースが5対4で勝利した。
大谷翔平、巧打でチャンス演出もフライアウトが惜しまれる一戦
【大谷翔平の打撃内容】
- 第1打席:ライト前ヒット(先頭打者として出塁)
- 第2打席:レフトフライ
- 第3打席:空振り三振
- 第4打席:センターフライ
大谷翔平(Shohei Ohtani)はこの試合で1番・指名打者(DH)として先発出場し、4打数1安打の成績を残した。第1打席ではダルビッシュ有投手との日本人対決で試合の幕開けを飾るようなクリーンな右前打で出塁し、後続のフリーマン(Freddie Freeman)の3ラン本塁打に繋がる得点の起点を築いた。
初回の打席は、相手先発マイケル・キング(Michael King)の2球目、外角低めの速球を逆らわずに打ち返す流し打ち。ライナー性の打球はライト前に落ち、球場は早くも大谷のバットに沸いた。その直後、フリーマンが右中間への3ラン本塁打を放ち、ドジャースは試合開始直後から4–0とリードを奪う展開となった。
続く第2打席は2回、初球のカーブを捉えきれずレフトフライ。比較的浅い位置へのフライとなり、打球としては力負けした印象が残った。第3打席では空振り三振。5回に回ってきたこの打席はカウント1-2と追い込まれた後、スライダーにバットが空を切った。キングのキレのある変化球に翻弄され、粘りを見せきれなかった。
第4打席では、試合が4-4の同点で迎えた7回表に登場。リリーフ投手から速球を捉えたかに見えたが、打球はセンター後方へ伸びながらもフェンス手前で失速。スタジアム全体が一瞬ざわついたものの、センターフライに倒れた。惜しくも逆転打とはならなかったが、鋭いスイングが光った場面でもあった。
走塁では第1打席の出塁後、ベッツのショートゴロで二塁封殺に終わり、得点には結びつかなかったが、打席での集中力と的確なスイングは健在。特に試合の立ち上がりにおける出塁は、チーム全体の勢いを生み出す役割を果たしたと言えるだろう。
守備機会はなかったものの、1番打者としての責任を十分に果たし、出塁率と得点期待値の観点から見ても、今後への好材料を感じさせる内容だった。
一進一退の攻防、ベッツの一振りが試合を決めた8回
序盤はドジャース打線が一気に試合を動かした。初回、先頭の大谷翔平がライト前ヒットで出塁すると、ムーキー・ベッツ(Mookie Betts)のゴロで二塁封殺されるも、次打者フリーマン(Freddie Freeman)がカウント2-0から右中間スタンドに叩き込む豪快な3ラン本塁打を放ち、早くも3点を先制。その後、アンディ・ページズ(Andy Pages)もレフトスタンドへソロ弾を放ち、ドジャースは1回表だけで4点を奪った。
先発のタイラー・グラスノウ(Tyler Glasnow)は初回から力強いピッチングを見せ、3回までに5奪三振と快調な立ち上がりを披露。しかし3回裏、フェルナンド・タティス Jr.(Fernando Tatis Jr.)の2塁打と後続のタイムリーで1点を返されると、5回にはラモン・ラウレアーノ(Ramón Laureano)にソロ本塁打を浴び、スコアは4-2に。
その後、パドレスは6回にさらに1点を返し、7回終了時点で4-3と1点差に迫った。そして8回裏、代打ホセ・イグレシアス(Jose Iglesias)の内野ゴロの間に走者が生還し、試合はついに4-4の同点に追いつかれる。ここで試合の流れがパドレスに傾くかと思われた矢先、9回表、打席に立ったのはムーキー・ベッツ。
カウント2-2からの5球目、内角低めのスライダーを完璧に捉えた打球は、レフトスタンド中段へ一直線。値千金の勝ち越しソロ本塁打となり、ドジャースは再び5-4とリードを奪った。
その裏は、アレックス・ベシア(Alex Vesia)がマウンドに上がり、パドレスの中軸を相手に落ち着いた投球を披露。2アウトランナーなしから出塁を許すも、最後は力で押し切り、試合を締めた。
ドジャース、宿敵をスイープでNL西地区首位をキープ
この勝利により、ドジャースは3連勝でパドレスとのシリーズをスイープ(全勝)し、ナショナルリーグ西地区での首位をしっかりとキープ。パドレスとの差は2.0ゲームとなり、ポストシーズン進出への足場をより盤石なものにした。
大谷翔平は1安打に終わったものの、先頭打者として試合のリズムを作り、チーム全体が早い段階でリードを奪う流れを牽引。ベッツ、フリーマン、ページズの本塁打が光る中で、大谷の出塁が得点の布石となった点も見逃せない。
また、グラスノウが5回を2失点、ブルペン陣がリードを守りきれなかったものの、ベッツの一打で救われた形となり、ベシアがクローザーとしてその信頼に応える投球で締めくくったのは今後の戦いにも好影響を与えるだろう。
パドレスも決して悪い試合内容ではなかった。タティス Jr.やラウレアーノの活躍、イグレシアスのタイムリーといった追い上げは脅威だったが、最終的にはドジャースの一発攻勢に屈した形となった。
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