ワイルドカードシリーズ第2戦、レッズを相手にドジャースは先発山本由伸投手が圧巻の投球で流れを築き、打線も繋がりを見せる。打では大谷翔平選手が貴重な追加点となる適時打を放ち、守ってはクローザーの佐々木朗希投手が完璧な火消しを見せ、8-4で勝利。シリーズ突破を果たしたドジャースが、次の強敵フィリーズとのディビジョンシリーズへ駒を進めた。
試合概要
日時 2025年10月1日(水)
対戦相手 シンシナティ・レッズ(ドジャー・スタジアム)
試合結果 ドジャース 8 – 4 レッズ(ドジャースの勝利)
勝敗 ドジャースがワイルドカードシリーズ(3戦2勝制)を2勝0敗で突破。
勝利投手 山本 由伸(1勝0敗)
敗戦投手 ザック・リッテル(0勝1敗)
セーブ なし
主な活躍選手 ムーキー・ベッツ(5打数4安打 3打点 3二塁打)、山本 由伸(6.2回 4失点 9奪三振)
衝撃の打点!大谷翔平、チームを勢いづける貴重な適時打で勝利に貢献
大谷翔平 試合でのプレーまとめ
打席 結果 状況
第1打席(1回裏) 四球 無死一塁
第2打席(3回裏) 左飛 一死走者なし
第3打席(4回裏) 遊ゴロ 二死満塁
第4打席(6回裏) ライト前適時打(1打点) 一死二塁
第5打席(7回裏) 三塁ゴロ 一死走者なし
打撃成績:4打数1安打 1打点 1四球
ドジャースのDH(指名打者)として「2番」で先発出場した大谷翔平選手は、シリーズ突破がかかる重要な一戦で貴重な追加点を叩き出す活躍を見せました。
初回の第1打席では、レッズ先発のザック・リッテル投手に対し、冷静に球を見極め四球で出塁。この回は後続が倒れ得点には繋がりませんでしたが、リードオフのムーキー・ベッツ選手が安打で出塁し、大谷選手が四球を選ぶというドジャース打線の理想的な出だしを見せました。
3回裏、チームが1点を返した後の一死走者なしの場面で迎えた第2打席は、リッテル投手の外角低めの変化球を打ち上げレフトフライに倒れます。
この試合最大のチャンスで迎えたのが4回裏の第3打席でした。エンリケ・ヘルナンデス選手とミゲル・ロハス選手の適時打で同点、さらに勝ち越しに成功し、二死満塁という大チャンス。一打出れば大量リードとなる場面で、大谷選手はリッテル投手の速球に押され気味となり、打球はショートへのゴロ。レッズの好守備に阻まれ、惜しくも得点とはなりませんでした。このチャンスでの凡退は悔やまれますが、次の打席で挽回を見せます。
そして、試合の決定的な流れを引き寄せたのが6回裏の第4打席でした。この回、マックス・マンシー選手がヒットで出塁、ベン・ロートヴェット選手が二塁打を放ち、一死二、三塁とチャンスを広げた場面。ここでレッズは投手をニック・マルティネス投手に交代。この好機に打席に立った大谷選手は、マルティネス投手の94.8マイル(約152.6km/h)のカットボールを捉え、ライト前へ弾き返す適時打を放ちます。打球速度は106.1マイル(約170.8km/h)を記録。三塁走者のロートヴェット選手が生還し、ドジャースは4-2とレッズを突き放す貴重な追加点を挙げました。この一打で完全にドジャースに流れが傾き、その後、ベッツ選手、テオスカー・ヘルナンデス選手の適時打で、この回一挙4得点のビッグイニングとなり、ドジャースは勝利を大きく手繰り寄せました。
7回裏の第5打席は三塁ゴロに倒れましたが、大谷選手はこの日、4打数1安打1打点1四球という成績で、シリーズ突破に大きく貢献しました。ポストシーズンという短期決戦で、プレッシャーのかかる場面での適時打は、チームにとって大きな意味を持つ一打となりました。
日米エース共演!山本由伸の気迫と佐々木朗希の剛腕が勝利を呼び込む
試合の流れまとめ
イニング ドジャースの主なプレー レッズの主なプレー
1回表 先発・山本由伸が立ち上がりから2失点。 スチュワートの適時打で2点先制。
3回裏 ベッツの適時打で1点を返す。 山本は立ち直りを見せ無失点。
4回裏 エンリケ・ヘルナンデスの適時二塁打で同点、ロハスの適時打で勝ち越し。 リッテルが崩れ3点を失う。
6回表 山本が二死満塁のピンチを切り抜ける。 スティアが死球で出塁、満塁とするも無得点。
6回裏 大谷の適時打で追加点。ベッツ、T.ヘルナンデスの適時打で一挙4点。 投手交代も流れを止められず。
7回表 山本が2失点後降板。佐々木朗希が登板し火消しに成功。 エドマンの適時打などで2点を返す。
7回裏 ベッツの適時二塁打でダメ押し。
9回表 佐々木朗希が三者凡退で試合終了。
試合の流れ詳細:山本由伸の粘りのピッチングと打線の爆発
ワイルドカードシリーズ第2戦、ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、レッズのザック・リッテル投手との投げ合いで試合が始まりました。
1回表、山本投手は立ち上がりから不安定で、二死一、三塁からスチュワート選手にライト前への適時打を許し、レッズに2点を先制されてしまいます。しかし、その後は山本投手本来の粘りの投球を見せ、2回、3回を無失点に抑え、立ち直りの兆しを見せます。
ドジャース打線は3回裏、先頭のロートヴェット選手が二塁打で出塁し、一死三塁からムーキー・ベッツ選手がセンターへの適時打を放ち、2-1と1点差に詰め寄ります。
4回裏には打線が繋がり、エンリケ・ヘルナンデス選手がレフト線への適時二塁打を放ち2-2の同点に追いつきます。さらに、二死二塁からミゲル・ロハス選手がライト前への適時打を放ち、3-2と勝ち越しに成功。ここでレッズ先発のリッテル投手は降板となりますが、ドジャースはなおも満塁のチャンスを作りますが、大谷選手が倒れ追加点はなりませんでした。
山本投手はその後も粘り強く投げ、特に6回表には二死満塁のピンチを迎えましたが、レッズの打者を空振り三振に仕留め、気迫のこもった投球でガッツポーズを見せます。このピンチを切り抜けたことが、後の大量点に繋がります。
その裏の6回裏、ドジャース打線が爆発します。一死二、三塁で大谷翔平選手が適時打を放ち4-2とリードを広げると、続くムーキー・ベッツ選手も適時二塁打で5-2。さらにフレディ・フリーマン選手が四球を選び満塁とし、テオスカー・ヘルナンデス選手が走者一掃の二塁打を放ち、一挙この回4得点のビッグイニング。スコアは7-2となり、ドジャースは一気に試合の主導権を握りました。
山本由伸投手は7回表もマウンドに上がりますが、四球と被安打で二死一、三塁とピンチを招き、エドマン選手に適時打を許し、7-4と3点差に詰め寄られたところで降板。6.2回を投げ、4失点、9奪三振という粘投で、ポストシーズン初勝利の権利を手にしました。
ここで、ドジャースベンチは切り札として佐々木朗希投手を投入します。佐々木投手は、いきなり二死一、二塁という緊迫した場面で打席に入ったフリードル選手に対し、101マイル(約162.5km/h)の速球と鋭く落ちるフォークボールを駆使し、空振り三振に仕留め、ピンチを脱出。佐々木投手はこれで勝利投手の権利を山本投手につなぎ、自身の役割を見事に果たしました。
ドジャースは7回裏にムーキー・ベッツ選手の適時二塁打でダメ押しの1点を追加し、8-4とリードを広げます。
9回表、クローザーの佐々木朗希投手が再び登板し、完璧な三者凡退でレッズ打線を封じ込め、8-4で試合終了。山本投手が苦しみながらも粘り強く試合を作り、大谷選手、ベッツ選手ら打線が爆発、最後は佐々木投手が圧巻の投球で試合を締めるという、まさに日米のエース共演のような勝利となりました。
この勝利でドジャースはワイルドカードシリーズを2連勝で突破。ナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)でフィラデルフィア・フィリーズと対戦することが決定しました。
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