2025年4月19日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が「父親リスト(paternity list)」に登録されました。これは、妻・真美子さんの第一子出産に立ち会うための措置で、MLBが2011年に導入した制度です。この制度により、選手は最大3日間チームを離れることができ、その間、球団はマイナーリーグから代替選手を昇格させることが可能です。
MLBの「父親リスト」制度について
MLBの「父親リスト」は、選手が子どもの出産に立ち会うための特別な休暇制度で、最大72時間(3日間)の離脱が認められます。この制度は、選手の家族を大切にする文化を反映しており、導入以来、多くの選手が利用しています。
■過去に制度を利用した主な選手
- ダルビッシュ有(パドレス)
- 鈴木誠也(カブス)
- ブライス・ハーパー(フィリーズ)
- アレックス・ブレグマン(レッドソックス)
- デビン・ウィリアムズ(ヤンキース)
- ダニエル・マーフィー(元メッツ)
特にマーフィー選手は、2014年に制度を利用した際、一部のメディアから批判を受けましたが、家族を優先する選手の姿勢が広く支持されるきっかけとなりました。
■NPB(日本プロ野球)の現状
一方、NPBにはMLBのような「父親リスト」制度は存在しません。選手が出産に立ち会うためにチームを離れる場合、特例で登録を抹消し、代替選手を登録する必要があります。この手続きは柔軟性に欠け、選手が気兼ねなく家族の時間を持つことが難しい現状です。選手会からも制度導入を望む声が上がっていますが、具体的な進展は見られていません。
大谷選手の今回の対応が、日本における選手の家族支援制度の議論を促進するきっかけとなることが期待されます。
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